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代表あいさつ

 東日本大震災発生から1年経った頃、私は、はじめて被災地を訪問しました。現地へ足を運び、実際に自分の目で見たその光景は正直言葉にはなりませんでした。

その体験が、私の専門である整理・収納の分野を活かして、何かお役に立つ方法はないかと考えるきっかけとなり、収納のプロの有志者を集い、2012年10月、【東北応援「チーム整理収納アドバイザー」】(代表 長柴美恵)を結成しました。メンバーと仮設住宅で収納に関するイベントの催し、仮設住居での収納実務作業など、5年間に渡り活動を行ってきました。何度も東北を訪問する中で、被災者の方々から震災時のことを聞かせていただきました。私がお聞きしたのはほんの一部のお話しにしか過ぎません。

 

 被災地へ行きはじめてから間のなく、「私も自宅の備蓄を見直そう。自分でも何か出来ることがあるかも知れない」と思いはじめました。しかし、「うちだけ助かればいいのだろうか?」「わが家だけ食べ物があればいいのだろうか?」「隠れて食べるのか?」「いや、あげちゃうだろう」と単純に思い、「これはわが家だけが備えていればよいのではなく、みんなでやらなければ減災に至れない」ということに気付きました。

 

 それからは、セミナーやイベント、情報収集、アンケート調査など、3年間に渡り実行・検証を行い、模索してきた中で、新事業の立ち上げを考えました。しかしここでも問題があり、1事業だけでは全国に広めることは出来ないと気付き、そこで、私の人生で予想もしていなかったことですが、一念発起し、協会の設立にまで至りました。

 

 ちょうど設立準備の真っ最中の4月14日、熊本地震が発生いたしました。熊本に友人もいたため、本当に心配しました。熊本出身の知人が応援ツアーを用意してくれましたが、当協会のことで時間に空きがなく、参加することは叶いませんでした。このことからも私の覚悟が固まりました。

 

 東北に限らず、被災された方々は、「まさか私が。まさかこの場所が。」と思われています。しかし、災害は決して人ごとではなく、いつどこで起こるかは誰にも予測できません。

いまは地震だけではなく、毎年必ず発生する風水害を無視することはできません。大規模な震災が起こるたびに「防災・減災」という言葉をメディアでも多く発信するようになり、協会設立の頃よりは災害意識も高まってきました。しかし、災害対策の重要性を理解しているにも関わらず、備えが足りない家庭や企業はまだまだ多くあります。「身近なところでいつ起きてもおかしくない」それがわかっているのに、防災備蓄が不十分なのはなぜでしょうか。

 

 業務上、「防災備蓄のための収納場所がない」、「スペースを確保する余裕がない」というお声も沢山聞いてきました。また、備蓄をされていても管理がされておらず、どこかに紛れている現状も多く見てきました。

「何がどれくらい必要なのか」という防災備蓄の知識と「いざという時、すぐに正しく使える」仕組みを知れば、防災備蓄の確保は決して難しいことではありません。

 

Stock! Beauty & Smart. 正しい知識で美しく収納し備えよう

 

防災備蓄が当たり前の日本になりますように。

みなさまの防災備蓄への理解と意識が向上し、減災につながりますことを心より願い、これからも「防災備蓄収納」を広めて参ります。

2022年3月11日更新

代表理事 長柴 美恵

● 一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会  代表理事 長柴 美恵

東京都生まれ。埼玉県育ち。

●2006年3月:父から受け継いだ事業から離れ、「収納ドクター」の看板を立上げる。『心が輝く住まいに変える』ことを使命とし、モノ、紙、時間を整理するコンサルタントとして、一般家庭のみならず、オフィス整理改善、企業との提携事業など活動幅を広げてきた。

お住まい1件丸ごとのコンサルティングを主流に行い、家主も忘れていた防災グッズの放置状態を多く発見。災害時に役立てない状況を数多く見てきた。

●2012年10月、東北応援チームを結成(代表 長柴美恵)。仮設住宅にて収納イベントや仮設住居での収納作業など、5年に渡る活動の中で、災害対策と防災備蓄の必要性を感じる。

●2016年6月:ボランティア活動を行ってきた経緯と、防災備蓄の普及について3年間の実行&検証を繰り返した結果、「防災備蓄が当たり前の日本」を目指し、一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会を設立。

整理改善業務の経験から「通常の収納」と「防災備蓄のための収納」は異なることを確信し、防災備蓄収納のメソッドを構築。全ての講座のテキスト執筆、自ら登壇し、防災備蓄収納のプランナーの育成を行っている。

その他の被災地にも足を運び、被災者、社員や家族を失った経営者、被災地の職員などの方々から直接話しを伺い、また、講座・講演の主催者や参加者から多数の事情を聴取。自身が遭遇した数々のヒヤリハットも踏まえ、常に「自分でできる安心安全対策」を探求し、防災備蓄収納を専門として活動中。

モノ・紙・時間・5Sのコンサル、接客・商品企画、子育て・ワーキングママ・介護など、業務や私生活の豊富な経験から、ライフスタイルで考える家庭備蓄のコンサルティング、業務環境を踏まえた事業所備蓄のアドバイスも行う。メディア出演&掲載多数、企業・団体での出張講演多数。3人の子どもを育て上げた母親でもある。

  • 農林水産省『あって良かった!食料の家庭備蓄懇談会』委員会委員就任
  • 農林水産省『家庭備蓄ポータルサイト』監修・コンテンツ協力
  • 内閣府TEAM防災ジャパン寄稿
  • 埼玉県商工会連合会 エキスパートバンク専門家
  • 横浜市 よこはま団地サポーター
  • 東京都防災コーディネーター
  • 特定非営利活動法人 日本防災士会正会員
  • 一般社団法人 起業支援ネットワークNICe正会員

防災備蓄収納プランナー/職場備蓄管理者/メンタルヘルスマネジメント(ラインケア)/調理師/危険物乙種4類/食品衛生責任者

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