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2021-04-18

災害食品を廃棄させない!賞味期限が来る幸せ

12.つくる責任つかう責任

災害食品の廃棄ゼロを目指す

「災害食品=災害時に食べる食品」と思われていませんか?

災害食品は災害時に食べるだけの食品ではなく、いつでも食べられる食品です。

賞味期限が来ると廃棄をしてしまう・・。残念なことに行政機関も廃棄していました。

*食品廃棄物等は約2,550万トン、このうち、食品ロスは約612万トンと推計されました。環境省HPより

賞味期限が来ると「災害は来なかったじゃないか!」「捨てるだけじゃないか!」「やっぱり備蓄はもったい!」と思われ、入替えをせずに止めてしまう方がいます。

 

×災害食品=賞味期限で廃棄

違いますよね?

自動車保険に入っていて無事事故もなく過ごせたのに「使わなくて損した!」という方はいるでしょうか?

 

災害食品は「災害時用」に備えている食品ですが、賞味期限が来るということは、災害食品で過ごさなければならないような災害がなかったという、平和で幸せの証です。賞味期限が近付いたら「これまで災害が来なくて良かった!」と、ぜひ笑顔で召し上がってください。一人では消費しきれない量であれば、家族や友人と一緒に試食会を兼ねて、感想を言いながら食べるのも話が盛り上がります。

賞味期限やアレルギー物質等、説明書を必ずご確認の上で召し上がってください。

どれから食べてみる?美味しいと思ったものはどれかな?

実際に「出来上がり」までの工程をやったことはあったかな?

パンもあるんだよ。食べたことはある?

これは良い味しているよ!

ちょっとした会話から「災害食品を選ぶ楽しみ」も増えそうですね。

実際の災害時を想像しながら、ライフラインが止まっていない平常時だからこそ出来る簡単アレンジレシピなどを試されてみてはいかがでしょうか?災害時だって少しでも美味しく食べたいですからね。

それでも消費しきれない場合はフードバンクなどに「寄附」という方法もご検討ください。

私は業務上、試食しなければならないときもあります。それらももちろん廃棄せずに全部いただきます。しかし、一人では消費しきれない、他の感想も聞きたい、というときは家族を巻き込んで一緒に食べます。

正直「これはNG・・・」というものもありますが、そういう商品は何がどうダメなのかをお伝えしています。

作る側の責任もありますが買う側の責任もあります。災害食品は平常時でも食べられる食品ですので絶対に廃棄はしないでくださいね。

備蓄食品についてはまたの機会に紹介します。

農林水産省の家庭備蓄「災害時に備えた食品ストックガイド」の委員として参加し、私の意見も取り入れられています。家庭備蓄の方法については防災備蓄収納2級プランナーで詳しくお話ししています。

 

代表 長柴美恵

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