家にあるモノも貴重な備蓄
9月1日は『防災の日』です。
2018年9月1日の今日現在、猛烈な台風第21号が日本列島に接近していて各地で注意が呼びかけられている状況です。今年は豪雨被害が多い年ですが、今年に限らず、地球温暖化の影響により今後風水害は増えると言われています。地震ばかりではなく、風水害やその他の自然災害も視野に入れて、災害対策、防災備蓄に少し耳を傾けていただけますか。
自身と家族を守るためには各自の『自助』が必要です。
1)【NHKニュースおはよう日本】2018年9月1日放送より
長柴も少し出せていただき、「災害意識のない方、非常に低い方へのはじめの一歩」をお話しいたしました。
1~2分程度ですのでポイントしかお伝え出来ませんでしたが、全てを一気に用意するのではなく、1歩ずつはじめていただきたいと思います。
2)日本気象協会による備蓄アンケート結果
「防災備蓄は3日分の用意」と言われていますが、これまでの災害から「7日分以上が必要」と言われています。しかし、アンケート結果では3日分でさえ、「できている」と答えた方はたったの20%。
防災備蓄は建物も人も無事だったときに活用出来るモノですが、では、建物も人も無事だったとき、ライフラインが止まり、買い物にも行けず、店舗に物資が届かずモノがなかった場合、どのように過ごすのでしょうか。
自治体を期待してもすぐに物資は届きません。職員の方がどうにかしてくれると思っても、災害地では行政機関も条件は同じです。また、人命救助が優先されますのですぐに物資が配給出来ないのが現状です。
各自治体に多少の備蓄はされていても全員の分はありません。各自治体が人口分100%用意するには物資代もそれらを保管する場所も必要で、莫大な費用が必要です。それは、私たち住民が何倍もの税金を払わなければならないということです。
現実を知り、受け入れるだけでも大きな一歩だと私は思います。
3)絶対に用意して欲しいモノ
水、食料、トイレです。これらは生きるために必要なモノです。
- 水:一人1日3ℓが必要と言われています。飲料だけではなく、調理にも使用します。また溜め水がない場合は生活用品として使用すればさらに必要になります。
- 食料:災害食品だけではなく、レトルトや缶詰など日常も食べられる食材を上手に利用して、ストック分を災害時に活用することが出来ます。
- トイレ:1日の回数分×日数×人数分です。「トイレ凝固剤」を指します。袋を便座にかぶせて、中に凝固剤を入れ、排出物を固めます。下水道が止まった場合は当然水は流せません。また当面ゴミの収集も止まりますので自宅での保管になります。トイレ問題は深刻な現状ですので必ず用意が必要です。
4)家にあるモノも貴重な備蓄
災害用品と聞くと全て購入しなければならないように思われますが、家にあるモノで災害時に活かせるモノがあります。
- 使い古したタオル:顔や身体を拭いたり、掃除にも使えます。
- 履き古した運動靴:避難時は運動靴を履いて下さい。また水害時は長靴をイメージされがちですが、水が入っても外に抜ける運動靴を履いて下さい。
他にも、日常生活では不用品になったけど、災害用品という目線から見ると使用出来るモノがあります。例えば、新聞紙、スポーツで使っていたヘルメット、多すぎる毛布、寝袋、親御様が使用していた大人用オムツ、介護用ポータブルトイレ、合羽などなど、わざわざ買わなくても家にあったというモノが多くあります。
日常生活で使用するモノと備蓄にするモノを分けてみてください。お金を使わずにモノの見直しだけ始められる備蓄もあります。
5)備蓄を保管する場所
備蓄をする場所は、家族が多くいる場所、家具がない部屋、避難もしやすい廊下収納などがありますが、1ヶ所だけにするのはお勧めできません。
水害の場合は1階や地下が被害にあう可能性があります。その場合、1階の備蓄は全て使用出来なくなります。そのため、2階にも分散収納をしておくことが重要なポイントです。
年1回の防災の日です。家族や職場で話し合うちょうど良い機会だと思います。
決して人ごととは思わずに、先ずは私たち一人一人が、命を守るために、家族を守るために、職場を守るために、「当り前に備える」ことを一緒に目指していきたいと思っています。
代表 長柴美恵