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2020-03-25

防災備蓄収納で「面倒くさがり屋」がやってはいけないコト

防災備蓄、ローリングストック、分散収納という言葉に振り回されて、「面倒くさがり屋の私には出来ない」と思い込んでいませんか?収納が苦手な方ほど事細かに振り分けをして手をかけた収納方法を真似ようとしますが、「面倒くさいコト」を増やす原因です。

「面倒くさがり屋」こそやってはいけないコトがわかれば安心してはじめられますね。

(1)細かく分け過ぎないこと!

○○用小さいスプーン、○○用小さいスプーン、○○用大きいスプーン、○○用大きいスプーン、太郎のスプーンとフォーク、花子のスプーンとフォークetc・・・のように、細かいモノを収納グッズを使ってさらに細かく分けようとするということはありませんか?

収納グッズは仕切りとして有効ですが、細かく使い過ぎると無駄にスペースが取られます。そのため、入るはずの量が入らなくなり、別の場所に入れてしまいわからなります。

 

防災備蓄は災害時に使用するモノですから、災害で混乱した中でもすぐに使えることが大切です。防災備蓄はモノ毎で指定席を決めるのでなく、わかりやすく分類し、収納グッズも上手に使いながら収納していきましょう。

(2)ローリングストックにこだわらないこと!

ローリングストックは負担をかけずに始められるメリットが大きいのですが、「個数の管理が面倒で管理できない」という方もいます。そういう方には無理におすすめしません。

 

ローリングストックは日頃から食べているモノや使用している生活用品を一定の量を保ってストックし、災害が起きたらそのストックを活かすので、負担を減らして防災備蓄が出来る方法です。しかしこの方法にこだわる必要はなく、ご自身に合うか合わないかが優先です。日々のチェックが面倒な方は賞味期限の長さに関わらず、「平常時には使わない災害専用」として日常品とは別の用意をおすすめします。

(3)安易に分散しないこと!

「あちこちに分散したら余計に探してしまう」という方がいますが、それは、ただ安易に分散するから起きる問題です。だれだってむやみにあちこちに収納されていたら覚えきれません。一覧表に記載しても災害時はそれを見る余裕もないでしょう。災害時に探さずにすぐに取り出して使えるようするには、考え込まなくても、一覧表を見なくても、わかる収納でなければ意味がありません。

 

分散収納にもルールがあります。【防災備蓄収納2級プランナー 】【分類マップ・防災備蓄収納カード】で詳しくお話ししています。

(4)まとめて買い過ぎないこと!

「面倒くさがり屋でもやるときはやる!」と言っても限度があります。防災備蓄は永遠に継続しなければ、突然やってくる災害に対応出来ません。

一度にまとめて購入すると賞味期限が同じ可能性があり、入替えも同じ時期になります。金銭面も労力も大きな負担がまとめてやってきます。

面倒くさがり屋さんは、一度にやってくる大きな負担が面倒でなかなか行動に進まず期限が過ぎてしまうことがあります。半年や1年ずつ賞味期限をずらして用意することをおすすめします。

(5)苦手な人は収納のモデルをマネしないこと!

収納が苦手な方は、収納のプロや得意な方のマネをしようとされます。しかしそれは、仕事だから見た目を重視したり、好きでやっていることなので事細かな美しい収納が公開されています。しかし、実務的でない方法がたくさんあります。私がかつて片付けの講義で言っていたことは「収納のモデルは安易にマネをしないこと」です。

 

真似をして、それから好きになって、楽しくて夢中になれた方は良いのですが、「こんなの面倒ください」と思っている方が無理にマネをしたら続くわけがありません。

【パニックが被害を大きくする!冷静になれる5つのポイント】もぜひご参照ください。

 

私は整理収納お片付けのコンサルタントとして多くのお住まいを見てきましたので「苦手な方がやり勝ちなこと」もたくさん知っています。片付けのプロになりたての人ほど凝った収納をやろうとします。本当に使いやすい収納はシンプルで簡単でわかりやすいことです。

災害は、防災備蓄収納が得意不得意など関係なくやってきます。だからこそ、面倒くさがり屋さんでもわかりやすく、続けられる仕組みがおすすめなのです。

 

ちなみに『防災備蓄収納』のメソッドを構築した私は、収納が得意で片付けが好きな超面倒くさがり屋です(笑)だからこそ、管理がしやすく、災害時にもすぐに取り出せるわかりやすい仕組みを取り入れています。面倒くさがり屋が続けるにはこれにつきますね。

 

代表 長柴美恵

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